2019年12月16日月曜日

ラグビーがしたい…その門を叩くまで


今、自分はラグビーの近畿クラブリーグに所属の社会人クラブチーム練習に参加させてもらっている。
まだ部費も徴収されていないので正式に部員の扱いじゃないかもしれないが、主将からはチームを通じて自分を京都府ラグビーフットボール協会に登録という話をいただいているので、まあ入部させてもらったというかたちにはなるんだろうと思っている。
とは言え、ラグビーって今まで本格的にやったことはないから当然ポジション経験もないし、本当のずぶの素人。

さて、そんな自分がなぜ中年になってからラグビーに挑戦してみようと思ったか。
それは今年と2015年に開催されたワールドカップの日本躍進でブームに火が付いたこともあるのだが、実は前からやってみたいと思っていたスポーツではあったからだ。

そのきっかけとなったのは、高校時代の体育の授業。選択だったとも思うのだが、ラグビーがあってそれが1年半ほど続いた。
ただ、そのときはルールも何もわかっていなくて、言われるまま走り回っていただけ。

ラグビーの授業が始まった頃はバックスだったのだが、攻撃で前進しながらクロスやループとかそういう戦略が全くわからず、じゃあフォワード行けって言われてボールを追いかける連続。とりあえず走って走ってをしていたことだけは覚えているが、パスのしかたとかは習った記憶がない…

しかし、走るだけでなく、モールなどの密集で指示されながらもあーだこーだとボールを取り合うのは面白かった思い出があり、そもそも体育は嫌いだったけど柔道とこのラグビーだけは自分にとって数少ない好きな授業だった。

そんなある日、同級生から「ラグビー部に入らないか?」って声がかかった。
同じクラスにはラグビー部員の同級生が4名ほどおり、自分に声をかけたのはその中の一人。
その頃の自分は相当な肥満体系で体重の大半が体脂肪じゃないか?って感じだったが、ラグビーではスクラム時などは体重があるほうが有利だったりするし、入部後は脂肪を落としながら筋肉をつけさせようという気があって目をつけたのかもしれない。

しかし、自分は入部しなかった。
詳しくは書かないものの、その4人のことを思い浮かべるとあまり一緒に絡みたくないなぁという気があったから。今となっては別に大した理由ではないし、そんなことで拒否したというのは申し訳ない気がしている。

そんな高校生活も終わり、大学生に。
入学したての頃って各クラブやサークルが新入部員勧誘をしてくるものだが、入った大学は珍しくそういうのがなかった。
いや、実際は勧誘の活動があったけど、自分は気づかなかっただけなのかもしれないが。

なので、ここは自分で入りたいクラブに出向かないといけないのかな?と思い、ラグビー部があったら話を聞いてみようと一覧を見てみた。

…なかった。ラグビー部がない。
アメリカンフットボール部はあった。似ている部分は多いけど、でも自分がやりたいのはラグビーであってアメフトではない。
このときはちょっとショックだった。ラグビー部ってある程度の規模の大学ならだいたいどこでもあるものだという認識でいたので。それは野球ほどではないものの、ラグビーってメジャーなスポーツの一つだと思っていたからなのだ。

今であればネットを使えば、学校にラグビー部がなければ学外で一般希望者を受け入れるラグビーチームを調べることも簡単なのだが、その当時はネットどころかメールですらごく一部の層だけが触れるものだったし、それ故に草の根のラグビーチームがウェブサイトを開設しているなんてことも考えにくい時代だった。まだ携帯電話も大半が契約保有していなかったという、そんな時代の話。

ただ、学校にはネットにつながったPCルームはあった。しかしあくまで演習用であって、学業に関係ないようなアクセスは許されていなかった。
それがダメならラグビーチームを誰かに紹介してもらうという手はあったが、同じ学科の仲間の中でも不思議とラグビー経験者は見当たらず、その他の方法も思いつかないままラグビーをやってみたいという夢は消えていった。

それから20年以上が過ぎたある日。
急に「ネットで調べたら、一般、それも未経験でも入部できる社会人チームって、もしかしたら京都にもあるんじゃないだろうか」と思ったのだ。
早速調べてみると、今お世話になっているチームのフェイスブックのページがヒット。

練習場所も比較的近いなどの好条件に飛び上がって喜び、すぐにでも書いてある問い合わせ先にメールを送ろうと思った…が、躊躇した。
いくら年齢や経験は問わないって書いてあっても、自分は年齢は高いのに経験もないし、問い合わせしてもいいものだろうか?という迷いが生じたのだ。

INGRESSの話でも書いたが、自分は新しいグループに入ることはおろか、その門を叩くのすらすごく苦手なのだ。場違いなんじゃないか、冷やかしと思われてるんじゃないかとかそういうことが気になってしまう。
でも、この機会を逃したらラグビーをすることは一生ないだろう。勇気を振り絞ってメールを送信した。

はたして返事は来るのだろうか。
年齢も未経験であることも書いた。だからもしかしたら対象外で無連絡だったら…なんて気になってしかたない。
待つこと9時間ほど。返事が来た。明日の練習でお話ししましょうとの主将からの返信。これはすごく嬉しくて、早くも入部したかのような喜びに浸っていた。

そして当日、練習場所へ向かう自分。
実際にチームの皆さんと会うんだと思うと緊張しつつ、でも正直にありのままの自分を伝えればいいんだと言い聞かせて…

そのようなわけで、ここから自分のラグビー練習が始まり、チームの練習日には基本中の基本から教えてもらっている状態。だから大切な公式試合に出場するメンバーの皆さんの練習もある中、足手まといになっていて申し訳ない気持ちでいっぱい。

でも、試合に出られるレベルは難しくても、まずは「上達したな!」って言ってもらえるようになることがその恩返しだと思って、精いっぱい努力しないといけないと心に刻んでいる。
会社から帰ってから近くの公園でパスやダッシュの練習、自宅でウェイトを使った筋トレでの体作りにも励んでいるのは自分の夢をかなえるだけではなく、チームにも報いるためと思えば苦しくても耐えられるし、毎日の楽しみにもなっている。

さあ、どこまで自分は化けられるのか。
半年後、一年後の自分がこれを読んで恥ずかしくならないようなラグビー生活をしていることを期待している。

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